シュライカー大阪が初の年間王者。Fリーグ10年目に新たな扉が開く (3ページ目)

  • 河合拓●取材・文・撮影 text & photo by Kawai Taku

 大阪の後塵を拝してレギュラーシーズンを2位で終え、逆転でのFリーグ10連覇を目指した名古屋は、プレーオフ・ファーストラウンドでリーグ5位の府中アスレティックF.C.と対戦した。2度のリードを許す苦しい試合展開となったが、キャプテンのFP(フィールドプレーヤー)星龍太がミドルシュートを決めて2-2の同点に追いつき、勝たなければならない府中の攻撃をしのぎ切ってセカンドラウンド進出を決める。もう一方のファーストラウンドでは、レギュラーシーズン3位のペスカドーラ町田が同4位のフウガドールすみだを7-2で圧倒した。

 セカンドラウンドの名古屋vs.町田の一戦は、因縁の試合としても注目を集めた。昨シーズン、9連覇を達成した直後に名古屋は、当時のエースであるFP森岡薫に戦力外通告を行なった。その森岡が加入したチームが、町田だったからだ。

 名古屋がリーグ10連覇へ望みをつなぐか、もしくは森岡が個人でのリーグ10連覇の可能性を残すのか――。因縁の試合は、前半6分に森岡が挙げた先制ゴールで勢いづいた町田が3-0で名古屋に勝利して決着する。試合後、名古屋を率いたペドロ・コスタ監督は「ストライカーを獲得するべきだった」と、森岡に代わる新たな得点源を獲得できなかったことを敗因に挙げた。この結果、名古屋の連覇は「9」で止まり、Fリーグは10年目の節目に新たなチャンピオンが誕生することになった。

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