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シュライカー大阪が初の年間王者。
Fリーグ10年目に新たな扉が開く (5ページ目)

  • 河合拓●取材・文・撮影 text & photo by Kawai Taku

 後半3分、町田はコーナーキックからFP篠崎隆樹の蹴ったボールがゴール前で守っていた仁井に当たり、オウンゴールとなって同点に追いつく。だが優勝するためには、町田はあと1点取らなければならない。一方、同点でも優勝の決まる大阪も勝ち越しゴールを目指し、目の離せない攻防が続いた。

 得点が決まらないまま残り時間が3分を切ると、町田はGKをFPの選手に代えて5人全員で攻めるパワープレーを仕掛ける。すばやくボールを回して守備のズレを誘おうとした町田だが、ボールコントロールにミスが生じて、チアゴにボールを奪われてしまう。チアゴは楽々と敵陣までボールを運び、無人のゴールに流し込んだ。このとき、残り試合時間は5秒――。2点が必要になった町田は、キックオフ後も攻め込まずにタイムアップ。大阪が初の栄冠を掴んだ。

 試合終了後、大阪のキャプテンを務めるFP佐藤亮は「名古屋オーシャンズが9連覇をしてきたFリーグですが、これからのシュライカー大阪が目指すのは、その先の10連覇です。ここからがスタートだと思います。選手、スタッフだけでなく、クラブとしても力をつけ、Fリーグを盛り上げていきたいと思います」と高らかに宣言した。

 今季の王座を逃した名古屋は、来シーズンの王座奪還に向けて、すでに大型補強へ動き出している。10年目の新王者誕生は、Fリーグの新時代到来の合図となるのだろうか。

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