大阪桐蔭は野球だけじゃない。日本一を目指すサッカー部の大きな円陣 (2ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by New Balance Japan

 歴史の浅いサッカー部が急速に力をつけることができた理由について、チームを率いる永野悦次郎監督は「海外研修を積極的に行なってきた成果ですかね」と語る。永野監督は創部当初から、1998年W杯でフランス代表を優勝に導いたエメ・ジャケ元監督や、ティエリ・アンリをはじめ多くのフランス代表選手を育成したINF(フランス国立サッカー学院)で校長を務めていたクロード・デュソー氏に師事し、ヨーロッパのサッカーを学び続けている。

「ヨーロッパ各地を一緒に回らせてもらって、研究を積み重ねてきました。海外でサッカーを学びながら目標としていたのは、『日本人選手が、どうやって特徴を出していくか』ということ。ロングボールばかりを使うとか、相手陣内で速いサッカーをするってことじゃなくて、自陣からしっかり組み立てていくスタイルを作り上げるためにここまでやってきました」

 理想とするサッカーを実践するために、デュソー氏からもらったアドバイスは、「『走る』のではなく『動く』」だった。パスが出されてから「走る」のではなく、周囲を見ながら次にどこにボールが出るかを予測して「動く」。これが選手全員でできなければ、ゲームを組み立てるサッカーは成立しないという。

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