「ハイレベル」な残留争い。
J2最下位の
ギラヴァンツは生き残れるか
Jリーグはシーズン終盤を迎え、優勝争いとともに残留争いも見どころのひとつだが、それは何もJ1に限らない。J2でもまた、熾烈な残留争いが繰り広げられている。
J2リーグ第35節終了時点で、J3への自動降格となる最下位(22位)にいるのは、ギラヴァンツ北九州(勝ち点30)だ。
とはいえ、入れ替え戦に回る21位のツエーゲン金沢(勝ち点33)とは勝ち点3差しかなく、残留圏内の20位・FC岐阜(勝ち点34)とは勝ち点4差、19位・カマタマーレ讃岐(勝ち点35)とは勝ち点5差、18位・モンテディオ山形(勝ち点36)とは勝ち点6差といずれも僅差で接近している。まだ残り7試合あることを考えれば、最後まで何が起こるかわからない。
現段階でJ3降格に最も近い北九州も、実はここまでの成績――6勝17敗12分け――はそれほど悪いものではない。
勝ち数は確かにJ2最少だが、負け数では20位の岐阜のほうが19敗で上回っている。また、19位の讃岐、21位の金沢、15位のロアッソ熊本が16敗、12位にいる徳島ヴォルティスでも15敗しており、最下位の北九州だけが圧倒的に負けているという状況ではないのだ。
17敗の内訳を見ても、1点差負けが11と、その多数を占めている。他に2点差負けが3試合あり、3点差以上の大敗はというと、3試合しかない。北九州が常に僅差の勝負を行なってきたことは数字にも表れている。北九州の柱谷幸一監督は語る。
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