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ロアッソ熊本・巻誠一郎が
古巣・千葉に送った「感謝のメッセージ」 (4ページ目)

  • 松本陸樹●取材・文 text by Matsumoto Rikuki  photo by AFLO

 追われるように千葉を去った巻だったが、移籍会見の席で語った"ジェフ愛"は、あまりにも印象的だった。

「僕のなかでは、マンチェスター・ユナイテッドやバルセロナといったクラブと同じ価値がこのクラブにはあります。笑われるかもしれませんが、僕のなかには本当にそれくらいの価値がある。だから、またこのクラブでプレーできることを望みますし、戻って来られるように頑張りたいです」

 ロシアでのプレーを約半年で終え、その後、中国リーグでもプレー。2011年夏に東京ヴェルディでJリーグに復帰すると、2014年に地元の熊本に戻った。その間、同じJ2の千葉と対戦機会はあったし、フクダ電子アリーナでプレーすることもあった。温かい声援で迎えられる一方で、「帰れ!」などと心ないブーイングを浴びることもあったという。それでも巻の胸にあったのは、自らを育ててくれたクラブへの感謝の想いである。

「千葉は僕にとっては特別なクラブ。そういうクラブと再開の試合で対戦できたわけで、僕にとっては本当に特別な日だった」

 巻の、ロアッソの、そして熊本県民の復興へ向けた第一歩が、この日、たしかに刻まれただろう。

 試合後のフクダ電子アリーナには、来場したサポーターに向けて巻からの感謝のメッセージが流された。

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