本命はどこか。福田正博が分析する今季J1優勝を争う6チーム (4ページ目)

  • 津金一郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

■3強を追うFC東京、鹿島アントラーズ、川崎フロンターレ

 FC東京は、GK権田修一や左SBの太田宏介らが移籍で抜けたものの、GKには湘南から秋元陽太、SBは磐田から駒野友一を獲得。さらに、鳥栖からMF水沼宏太を加えるなど、戦力的には昨年と遜色ない。新加入のU-23代表の室屋成がキャンプ中に骨折したことは痛手ではあるが、それを補うだけの経験を城福浩監督が持っているため問題はないだろう。

 監督というものは、それぞれ理想とするサッカーのスタイルを持っているが、それを具現化できる選手が揃わない時こそ、腕の見せどころ。城福監督は2007年からFC東京を率いた3年間は、理想とするパスをつなぐスタイルを追い求めた。しかし、その後に率いた甲府では現実路線を歩み、堅守速攻のチームをつくってJ1昇格と残留を果たした。幅広い経験を積んできた城福監督が、6年ぶりに復帰する古巣で、どういうスタイルのサッカーを浸透させるのか興味深い。
 
 鹿島は、昨季途中から指揮をとった石井正忠監督が、監督として初のキャンプで充実した練習ができたはずだ。また、大きな戦力補強になったのが金崎夢生の復帰だろう。当初はポルトガル2部ポルティモネンセへの復帰が決まっていたが、開幕直前に移籍がまとまった。昨季は攻撃陣の核となり、日本代表にも復帰した金崎がいることで、鹿島の攻撃力は大きくアップする。

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