2014.11.23

それでもレッズは優勝する、5つの安心理論

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 高橋学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 俄然、J1リーグの優勝争いが面白くなってきた。

 首位・浦和レッズ(勝ち点61)と2位・ガンバ大阪(勝ち点56)の直接対決となった第32節(11月22日)。レッズが勝てば8年ぶりの優勝が決まる一戦は、互いにそれほど多くのチャンスを作れないじりじりとするような展開で進んでいた。

 それでもやや押し気味に試合を進めていたのは、レッズのほうである。しかもレッズは、仮に勝てなかったとしても引き分けで十分という立場。2位との勝ち点差5を保ったまま、残り2試合となれば圧倒的有利な状況となる。それを考えれば、レッズは着実に優勝に近づいているはずだった。

 ところが、試合終了目前の後半43分、カウンターからまさかの失点。さらにロスタイムに入ってからも失点を重ね、レッズは0-2で敗れた。キャプテンの阿部勇樹が「我慢して戦ってきて、あの時間での失点。サッカーは難しい」と悔しそうに語る敗戦となった。

 これで勢いづいたのは、2位のガンバである。攻守で貴重な働きを見せたボランチ、今野泰幸が言う。

「今、本当にいい感じで回っている。誰がどう見ても(自分たちに)流れが来ている。でも、これは勢いだけじゃない。本当の力があるから、完全アウェーでも勝ちに持っていくことができる」

 首位攻防戦に勝利したガンバ(勝ち点56→59)は、レッズの優勝をひとまず阻止するとともに、レッズ(勝ち点61)との勝ち点差も2まで縮めた。ようやく首位に手が届くところまで来たというより、もはや気運は、完全に「ガンバの逆転優勝」である。

ガンバに敗れたとはいえ、レッズの優位は動かない。 しかし、「勢い」ですべての話がついてしまうほど、ことは単純ではないだろう。そもそも現段階で首位にいるのは、レッズなのだ。この1試合だけの結果を受けて、あまりにも「ガンバ有利」にムードが傾き過ぎてはいないだろうか。

 実際、「レッズ有利」の条件は少なくない。