2014.08.07

福田正博が語る「W杯から日本が学ぶべきこと」

  • photo by JMPA

 ブラジルW杯ではドイツが優勝した。これまで世界のサッカーシーンの先頭を走っていたスペインはパス主体のサッカーだったが、ドイツはこれにパワーとスピードを加えた、さらに一歩進んだスタイルだったといえるのではないか。

ブラジルW杯ではドイツ代表が24年ぶり4度目の優勝を果たした そうした潮流の変化は、昨シーズンの欧州サッカーシーンですでに現れていた。チャンピオンズリーグを見ても、パスワークだけでなく、カウンター、ショートカウンターで速攻もできるレアル・マドリードが優勝した。

 その傾向はW杯でもまた、顕著に出ていた。オランダに代表されるように、守備をしっかり固めながら、ダイレクトプレーで、カウンターを武器に攻撃するチームの活躍が目立っていた。

「カウンターサッカー」が、まるで「悪いサッカー」かのような言われ方をすることがあるが、サッカーとはゴールを目指す競技なのだから、まず点を取ることが優先順位でもっとも上にあるべきで、ゴールに近い味方FWへのパスを最初に狙うのは当たり前のことだと私は思っている。それができないときは中盤の選手へのパスを狙い、それも難しいときは、DF同士の横パスやバックパスということになる。そうならないために、切り替えの速さをさらに求めるのは当然だろう。

 ただ、カウンターしかできないのではダメで、相手がすばやく帰陣しているときは、ポゼッションして相手の守備ブロックを揺さぶりながら穴を見つけて攻めることもできなくてはいけない。つまり、いろんな戦い方、多様性がないと勝てないということだ。

 ボールを早く動かして相手の守備に揺さぶりをかけるためには運動量が必要になる。このことは、ブラジルW杯でのドイツ代表のデータにも表れている。ドイツは、1試合での選手ひとりあたりの走行距離が平均で約12キロ。これは、出場国のなかでもっとも多い数値だった。