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ブラジルW杯出場もあり!?日本サッカーの宝・南野拓実 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Images

 早くからその才能を高く評価されてきた南野は、世代別代表の経験も豊富だ。11年にはU-17日本代表として、メキシコで開かれたU-17ワールドカップに出場。チームのベスト8進出に貢献した。

 国際舞台での活躍は当然、ヨーロッパクラブのスカウトたちの関心をも引きつける。

 以前、ある試合会場で出会った欧州強豪クラブのスカウトが、興味のある日本人選手としていの一番に名前を挙げたのは、A代表の選手ではなく、当時17歳のFWだった。

「体格ではヨーロッパの選手に劣るが、ミナミノにはスピードがあるから十分に通用する」

 伸び盛りの18歳ゆえ、南野が日本代表として今年6月、ブラジルで行なわれるワールドカップに出場することも夢ではない。

 そのためには開幕直後のわずかな期間で際立つ活躍を見せる必要があるだろうが、幸いにしてセレッソは今季、AFCチャンピオンズリーグに出場する。J1開幕に先立ち国際試合を戦えることは、ブラジル行きのためには好材料だと言っていい(J1開幕は3月1日、ACL開幕は2月25日)。アジアでの活躍は、ザッケローニ監督にさらに大きなインパクトを与える可能性はある。

 とはいえ、すでにチームが固まってきている現在、日本代表への大抜擢の可能性は非常に低いと言わざるをえない。むしろ今年、南野が活躍すべき舞台は他にある。

 まずはU-19日本代表である。

 このところ、日本は3大会連続でU-20ワールドカップ出場を逃しており、A代表を頂点とする段階的な強化におけるアキレス腱となっている。それだけに今秋行なわれるアジアユース選手権を勝ち抜き、何としても世界行きのキップを手にしたいところ。そのためには、南野の力が必要となる。

 同世代のチームのエースとして世界を経験できれば、当然、来年以降は16年リオデジャネイロ五輪を目指す五輪代表の中心選手となることも期待されるはずだ。

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