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ブラジルW杯出場もあり!?日本サッカーの宝・南野拓実

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Images

2014年注目のアスリートたち(2)

 2013年シーズン、Jリーグに恐るべき18歳が姿を現した。

 セレッソ大阪の南野拓実のことだ。

セレッソユースで育った南野。世代別代表の経験も豊富だセレッソユースで育った南野。世代別代表の経験も豊富だ 思えば、昨季のJリーグは10代選手の当たり年だった。野津田岳人(広島)、石毛秀樹(清水)、川口尚紀(新潟)といった選手が各クラブで主力、あるいはそれに準ずる立場でプレイした。次世代を担う彼らの存在は、日本サッカーの未来を明るく照らすものだった。

 なかでも出色の活躍を見せたのが、南野である。

 昨季の南野はJ1で29試合出場(うち先発18試合)5ゴール。本人はもっとゴールやアシストといった目に見える結果が欲しかったようだが、その働きが十分なものであったことは、彼がJリーグのベストヤングプレイヤー賞を受賞したことでも証明されている。

 1月16日に19歳の誕生日を迎える新鋭は、中学時代にセレッソ大阪U-15に加わって以来、セレッソひと筋で育ち、昨季トップチーム昇格を果たした。柿谷曜一朗、山口螢、扇原貴宏といった有望選手を次々に送り出す育成組織の、いわば最新優良株が南野というわけだ。

 期待の高さは背番号にも表われている。南野の背番号13はこれまで清武弘嗣、柿谷と受け継がれてきた、まさにセレッソの出世番号である。

 ユース時代はFWとして活躍していた南野だが、現在は4-2-3-1の「3」の左でプレイすることが多い。セレッソ得意のパスワークに加わりながら、積極的なドリブルでの仕掛けからゴールを狙う。オールラウンドな技術を備えたアタッカーぶりを存分に発揮している。

 174㎝、67㎏と華奢な体格でテクニックに優れるため、ともすると攻撃のときだけ力を発揮する"軽い選手"に思われがちだが、実は守備センスもよく、モダンフットボーラーとしての資質は高い。

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