首位奪回。「オヤジ軍団」横浜FMが見せた広島との違い

  • 益田佑一、佐野美樹●撮影 photo by Masuda Yuichi,Sano Miki

攻守にわたって活躍し、チームを引っ張っている中村俊輔。攻守にわたって活躍し、チームを引っ張っている中村俊輔。 そして、忘れてはならないのが、俊輔の存在だ。攻守両面で力を発揮して、チームを引っ張っている。F・マリノスでは優勝経験がなく、タイトル奪取への思いも相当強いのだろう。その働きぶりは、本当にズバ抜けている。俊輔の活躍なくして、F・マリノスの躍進はなかったと思う。たとえ優勝しなくても、今季のMVPのはずだ。

 さて、残り5節、はたしてF・マリノスは優勝できるのか。このあとの対戦カードを考えると、その可能性はかなり高いのではないだろうか。大分トリニータ(18位)、名古屋グランパス(13位)、ジュビロ磐田(17位)、アルビレックス新潟(11位)、川崎フロンターレ(6位)と、ほとんどが下位のチーム。最終戦のフロンターレ戦までに3勝1分け(勝ち点10)でいければ、おそらく優勝すると思う。

 そのためには、もちろん俊輔の活躍は不可欠だが、キーマンを挙げるならば、ボランチの中町と富澤のふたり。どちらかが欠けると、F・マリノスの戦い方が変わってしまうような気がする。サンフレッチェ戦でも、最初の10分は相手FWの佐藤寿人にくさびのボールが入っていたけれども、中町と富澤がすぐに修正して、残りの80分は寿人への“生きたパス”を封じていた。ゲーム中にそうした対応ができるのはすごいことで、残り5試合においても、彼らの存在は欠かせないと思う。

 あとは、最近4試合は相手を完封しているものの、得点は2点しか取れていない。それは選手たちも自覚していると思うが、大事なことは、点が取れないからといってイライラしないこと。というのも、そういう空気はピッチ外にも広がってしまうからだ。途中出場の選手にもそのイライラが伝染したり、ベンチワークにも影響したりする。これからの相手には、引いて守りを固めてくるチームもあるかもしれないが、その際もイライラせずに、気持ちよくプレイすることが大切だと思う。

プロフィール

  • 名波 浩

    名波 浩 (ななみ・ひろし)

    1972年11月28日生まれ。静岡県藤枝市出身。1995年、ジュビロ磐田に入団し一時代を築く。日本代表では10番を背負い初のW杯出場に貢献した。引退後は、ジュビロ磐田のアドバイザーを務めるとともに、テレビ朝日『やべっちF.C.』などサッカー解説者として活躍

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