【高校選手権】難敵・作陽を下した桐光学園。
悲願達成へつかんだ自信 (3ページ目)
戦う姿勢のみならず、タレントぞろいなのも魅力。特に、この日も精度の高いキックを駆使して、相手DFの背後を突くミドルパスで決定機を生み出していた、松井の調子が上がってきたのは心強い。
「(2回戦の)四日市中央工戦や(3回戦の)佐賀商戦では、なかなかいいボールを蹴れなかった。でも今日は、思い通りのキックが蹴れて、セットプレイから得点ができて良かった」(松井)
そんな松井のパスの受け手となる、野路と市森康平(3年)の2トップも好調だ。野路は今大会3得点と、チームの得点源として立派な活躍を見せている。中学時代にラクビーとサッカーの二足のわらじを履いていた市森も、持ち前の身体能力でボールをキープ。前線を幅広く走り回って、味方を効果的にサポートしている。
一方の守備も、U−18日本代表の諸石が無駄のない動きと的確な指示でDFライン統率。敵FWの隙を突いたインターセプトや、カバーリングからのボール奪取でピンチを防ぎ、攻撃への起点にもなっている。
攻守に力を発揮して、準々決勝までの3試合で大きな弱点は見当たらない桐光学園。強豪を次々に倒すことで、チャレンジャー精神に加えて、自信も備わってきた。
「自分たちのサッカーを実践できれば、結果は出ると思っていた」
そう語るMF橋本裕貴(3年)からは、悲願達成への確かな手応えが感じられた。
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