【日本代表】香川真司と遠藤保仁のドリブルの違いはどこにあるのか?
日本代表では左サイドで起用されている香川真司。欧州遠征のフランス戦ではゴールを決めたフォーメーション進化論 vol.32
ドリブルでチャンスをつくることができれば、ゴールの確率も上がる。今、もっともドリブルの能力が求められているポジションは、やはりサイドアタッカーだろう。特に相手の守備ブロックを突破することが求められるわけだが、日本代表でもそれは同じこと。サイドから突破ができないと、相手の守備陣形を崩しきれないからだ。縦への突破もできた方がいいし、インサイドに切り込んでからのシュートも必要とされる。1対1に絶対的な強さを持っていて、スピードのある選手が理想だ。
また、ザッケローニ監督が、左サイドの香川真司に「ゴールを取ってもらいたい」と言うのも、セカンドストライカーとしてインサイドに入って勝負してほしいということだろう。ドリブルでもシュートでも相手に脅威を与えられる存在でないと、今の時代、サイドアタッカーとして起用されないことをよく表わしている。
タッチライン際でパスを受けても、相手DFのブロックの間で受けても、縦にも中央にもドリブルで仕掛けていく「突破するドリブル」でチャンスメイクができて、なおかつ点の取れる選手、つまりフィニッシャーでなくてはいけない。
実際、4-2-3-1の「3」の右サイドに左利き、左サイドに右利きの選手を配置して、ドリブルでカットインしてシュートに行ける起用をする監督は多い。これはサイドアタッカーがインサイドに入って行くことで、SBが上がっていくスペースができるという狙いもある。
たとえばバイエルンでは、左利きのロッベンが右、右利きのリベリーが左にいる。この形を私が個人的に非常に好きということもあるが、中央に斜めにドリブルで仕掛けられるこのふたりの存在は、やはりDFにとっては怖いものだろう。
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