【高円宮杯】ユース世代も頂点に立った広島。未来を見据えた「育成術」

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 赤木真二●撮影 photo by Akagi Shinji

トップチームに続いて、ユース年代でも頂点に立った広島。トップチームに続いて、ユース年代でも頂点に立った広島。 ユース(U-18)年代の日本一を決める、高円宮杯U-18サッカーリーグ2012チャンピオンシップ(以下、チャンピオンシップ)が12月16日、埼玉スタジアムで行なわれ、サンフレッチェ広島ユースが東京ヴェルディユースを4-1で下し、昨年に続く連覇を果たした。チャンピオンシップの前身であり、一昨年まで行なわれていた高円宮杯全日本ユースU-18サッカー選手権大会(以下、全日本ユース)を含めれば、これで3連覇の偉業達成となる。

 まずは、このチャンピオンシップについて、簡単におさらいしておきたい。

 現在、ユース年代では、全国の強豪チーム(クラブ、高校)が東西ふたつに分かれ、それぞれ10チームのホーム&アウェー形式によるリーグ戦、高円宮杯U-18サッカーリーグ2012プレミアリーグ(以下、プレミアリーグ)を行なっている。これは一発勝負のトーナメント形式ではなく、リーグ戦の大会を行なうことで継続的な強化につなげようと、昨年からスタートしたものだ。

 これによって、一昨年まで行なわれていた全日本ユースは消滅。代わって東西プレミアリーグの優勝チーム同士が対戦するチャンピオンシップが、ユース年代の日本一決定戦となったわけである。

 およそ8カ月間、全18試合にもおよぶプレミアリーグを勢いだけで戦い抜くことは難しく、チームの総合力が試される。にもかかわらず、そこで連覇を果たし、しかも勝負強さが問われるチャンピオンシップも勝ち切るのだから、広島ユースは真の実力を持ったチャンピオンだと言っていいだろう。加えて今年は、J1初優勝を成し遂げたトップチームと合わせた"兄弟制覇"でもある。

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