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【U-19】3大会ぶりの世界へ望みつないだ薄氷のグループリーグ突破 (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • 赤木真二●撮影 photo by Akagi Shinji

 一方、準々決勝(11月11日)の相手であるイラクは、韓国、タイ、中国という粒揃いのグループBを2勝1分けで1位通過してきた。これまでの戦いぶりから考えれば、日本の不利は動かしようがない。

 ただ、過去2大会、日本は準々決勝で敗れ、U-20W杯出場を逃しているが、いずれも日本はグループリーグを無敗の1位で通過しながら、他グループを2位で通過してきた韓国に敗れている。今大会の他の試合を見ていても、やはり19歳以下の若い選手たちがコンスタントに力を発揮することは難しく、前の試合で大勝したチームが次の試合で苦戦する、というような現象が珍しくない。

 つまり、世界行きのキップをかけた準々決勝は一発勝負。グループリーグでどんな成績を残してきたかなど、まったく意味を持たない。肝心の大一番で、どれだけ力を発揮できるかが勝負なのだ。吉田監督は言う。
「イラクは強いチーム。これからビデオでチェックして対策を立てる。でも、(過度の対策よりも)まずは自分たちの良さが出るようにしたい。選手たちにいきいきとプレイさせたい」

 これまでの悪い流れのまま、あっけなく沈んでしまったのでは寂しすぎる。相手どうこうの前に、まずは自分たちの力を出し切ること。それこそが、3大会ぶりのU-20W杯出場がなるかどうかの重要なカギである。

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