2012.11.08

【フットサル】史上初の快挙をもたらしたカズ。ベスト8入りも夢じゃない

  • 北 健一郎●文 text by Kita Kenichiro
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

フットサルW杯で初の決勝トーナメント進出を決めた日本代表。 これは”奇跡”と表現しても大袈裟ではないだろう。

 フットサルW杯に挑んでいる日本代表が、全グループの中で最もレベルの高いチームが集まった「死のグループ」を1勝1分け1敗で乗り切り、初めての決勝トーナメント進出を決めた。

 グループステージ初戦のブラジル戦で1-4と敗れたが、第2戦では強豪ポルトガルを相手に1-5のスコアから5-5に追いつき、貴重な勝ち点1を獲得。そして第3戦でアフリカ王者のリビアに4-2と勝利し、勝ち点を4とした。
 
 最後のリビア戦の試合終了時点では、他のグループの結果待ちだったため、決勝トーナメント進出は「確定」とはならなかったが、ワイルドカード(A~Fの各グループ3位のうち、成績のいい上位4カ国)での決勝トーナメント進出はほぼ間違いない状況だった。ミックスゾーンに現れたカズこと三浦知良は、「まだ完全に決まったわけではないですけど」と前置きしたうえで、グループリーグ突破の要因をこう語った。

「初戦のブラジル、第2戦のポルトガルは、大量点で負けていてもおかしくないほど、力のあるチームでした。実際に他のグループを見ていても、2強がいるところには、ずいぶん点を取られて負けているチームが多かった。そうした中で、ブラジル戦は3点差に抑えて、ポルトガルとは引き分けて、勝ち点1を取れたことが大きかったのかな、と思います」

 その表情には充実感が漂っていた。W杯1カ月前にフットサル日本代表に合流したカズには、ふたつのミッションが課せられていた。ひとつは、自らの持っている絶大な影響力でフットサルに世の中の関心を集めること。もうひとつは、精神的支柱としてチームをまとめ、初の決勝トーナメント進出をもたらすこと。45歳の”キング”は、ふたつのミッションを見事にクリアして見せたのだ。