【Jリーグ】福田×名波が語る「ガンバ、柏、名古屋の巻き返しはあるか?」 (3ページ目)

  • 小室 功●構成 text by Komuro Isao
  • 益田佑一●撮影(対談) photo by Masuda Yuichi

福田 前にボールを入れて、簡単に奪われてしまうのと、奪われないのとでは、その後の展開がまったく違ってくる。ガンバらしい攻撃スタイルを取り戻すには、前線でのキープ力がひとつポイントになるのは間違いないだろうね。

名波 それにしても、12試合で勝ち点9。首位のベガルタ仙台と勝ち点18差は、あまりにも開きがある。15位の大宮アルディージャとも勝ち点6差ある。この差は、結構大きいと思いますよ。

福田 中断期間で浮上のきっかけをつかめないと、最後まで残留争いを強いられてしまうかもしれないね。

名波 ポイントとなるのは、未消化の第9節の名古屋グランパス戦(6月27日)じゃないですか。この試合で勝ち点3を取れるかどうかが、ガンバの行方を左右するような気がします。

――ガンバの他にも、昨季のリーグ覇者である柏レイソルが12位、2年前の王者で昨季2位のグランパスも13位と低迷しています。

福田 今年のレイソルはかなり警戒されているし、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)との兼ね合いで、コンディション作りに苦しんでいる印象がある。FWリカルド・ロボとDF那須大亮を補強して、攻守の上積みを狙ったけれども、その効果もあまり出ていない。

名波 どちらのチームもACLを戦っているから、今の段階で1試合少ない。単純に勝ち点の話をするなら、ひとつ勝てば、勝ち点20。首位のベガルタ(勝ち点27)と7差なら、届かない数字ではないと思う。ただ、グランパスのほうは、得失点差がマイナス2。攻撃面のテコ入れは、急務と言えるでしょうね。

福田 どんなに強いチームでもずっといい試合ができるわけではない。競った試合を、いかにモノにしていくかが重要。グランパスが優勝したときを思い起こせば、ケネディの高さを生かしたパワープレイやセットプレイが結果につながっていた。そういう意味では、負傷を抱えるケネディの状態が今ひとつなのは、無視できない要素。何だかんだ言っても、いちばんの得点源だからね。

名波 力のある選手がそろっているし、ずっとこの位置にとどまっているとは思えないんですけどね……。

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