サッカー日本代表監督は選手の出場時間にバランス感覚を 大切なのは「勝利」だけではない
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連載第110回
杉山茂樹の「看過できない」
9月24日のウルグアイ戦は、ワールドカップ終了後、日本代表の再スタートとなる一戦だ。ワールドカップ後の初戦が新監督のもとで行なわれなかったことは過去に1度しかない。2010年南アフリカワールドカップ終了後だ。
新監督探しが難航し、アルベルト・ザッケローニがその座に就くことが決まったものの、就労ビザの取得が間に合わず、初戦となるパラグアイ戦(9月4日)、グアテマラ戦(7日)は、当時の技術委員長である原博実氏が代行監督として采配を振るった。遡ること16年前の一件である。ザッケローニが新監督として指揮を執ったのは、再スタートから3戦目となるアルゼンチン戦(10月8日)からだった。
森保一監督の続投の任期が、来年のアジアカップ終了後まで(決勝は2月5日)となる今回は、まさに異例の事態だ。8年半に及ぶ長期政権も前例がない。現在の森保ジャパンは異例づくしの上に成立している。
ウルグアイ戦に向けて日本代表の練習を見守る森保一監督 photo by Kyodo News 問題はその対処法だ。森保監督に問われているのは、アジアカップ終了時までという期間限定の"中継ぎ役"を、いかにしてきれいにこなすかだろう。
代表チームの活動は、ワールドカップからワールドカップまでの4年単位が基本だ。その中間年にユーロという一大イベントを挟む欧州の場合は、2年単位とか6年単位とか、選択肢は多少広がるが、アジアにその括りは適用できない。
アジアカップの開催時期はワールドカップ翌年の1月だ。その間、わずか7カ月。AFC(アジアサッカー連盟)がなぜこんな中途半端な時期にアジアカップを開くのか、理解に苦しむが、それはともかく、今回の日本で言えば、ウルグアイ戦からの試合数はアジアカップを決勝まで戦ったとして最大13試合になる。それとどう向き合うか。アジアカップ後に引き継ぐ大岩剛監督にどうしたらきれいにバトンタッチすることができるか。4年後を考えれば、アジアカップに優勝すれば万々歳というものではないだろう。
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著者プロフィール
杉山茂樹 (すぎやましげき)
スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2026年北中米大会で12回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

