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サッカー日本代表のワールドカップに臨むボランチは誰になる? 福田正博「サプライズはあるかも」

  • text by Ichiro Tsugane

福田正博 フットボール原論

■イギリス遠征で2連勝したサッカー日本代表。これでW杯メンバー発表前最後の強化試合を終えたことになる。5月に発表される最終メンバーは誰になるのか。福田正博氏に聞いた。

イングランド戦でもボール奪取力を見せた佐野海舟 photo by Miki Sanoイングランド戦でもボール奪取力を見せた佐野海舟 photo by Miki Sanoこの記事に関連する写真を見る

【よさを見せたボランチのふたり】

 日本代表はスコットランド、イングランドとのアウェー2連戦を共に1-0で勝利した。今回強く感じたのは、選手たちが萎縮せずに堂々と戦っていたことだ。相手にボールを持たれても慌てる様子がない。

 理由は明快だ。ヨーロッパに拠点を置いて日々を過ごす選手たちにとって、あの雰囲気はすでに「日常」なのだ。

 その象徴が、イングランド戦終了後に伊藤洋輝がハリー・ケインと話し込んでいた光景だ。日本戦はケガの影響で欠場したが、ケインという世界屈指のストライカーは、伊藤にとってはバイエルンのチームメイト。

 ケインやジュード・ベリンガムといった主力選手を欠いたことが、日本代表の勝利につながった可能性はあるが、彼らがピッチにいたとしても日本代表の戦いぶりは変わらなかったのではないかと思う。

 スコットランド戦はベストメンバーではなく、いわゆるW杯メンバー入りの「ボーダーライン上の選手たち」が与えられたチャンスをしっかりものにした。W杯を見据えた時、この選手たちが日本代表躍進のカギを握っていると言っていい。

 W杯は全試合をベストメンバーで挑めるわけではない。試合間隔や気候、移動距離などを考えると、ターンオーバーが必要になる。実際、森保一監督は昨年9月からの強化試合では、そこを意識した選手起用をしてきた。

 W杯グループステージは初戦にオランダ、次戦でチュニジア、3戦目にスウェーデンと戦う。大事になるのがチュニジア戦だ。初戦をベストメンバーで挑む場合、この2戦目は主力を温存しながら勝利をつかみ取りたいからだ。

 その視点を持ってスコットランド戦のボランチに先発起用された田中碧と藤田譲瑠チマを見たのだが、彼らはとてもいいプレーをしていた。田中碧は前回W杯経験者のため想定内だが、藤田が自分らしさを発揮できていたのはよかった。

 以前までの藤田は、日本代表になると今ひとつ自分の持ち味を出せない試合が続いていた。ただ、スコットランド戦では落ち着きがあり、ゲームコントロール力が格段に向上していた。持ち前の縦につけるパスを臆せずに何度も入れるなど、藤田らしさを随所に見せてくれた。ドイツに移籍して約1年、経験が積み重なったことで自信がついてきたのだろう。

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著者プロフィール

  • 福田正博

    福田正博 (ふくだ・まさひろ)

    1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。中央大学卒業後、1989年に三菱(現浦和レッズ)に入団。Jリーグスタート時から浦和の中心選手として活躍した「ミスター・レッズ」。1995年に50試合で32ゴールを挙げ、日本人初のJリーグ得点王。Jリーグ通算228試合、93得点。日本代表では、45試合で9ゴールを記録。2002年に現役引退後、解説者として各種メディアで活動。2008~10年は浦和のコーチも務めている。

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