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サッカー日本代表がイングランド戦で見せた守備戦術 ワールドカップ本番の強豪相手にも成功するか (2ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Atsushi Nakayama

【アタッカーがWBのシステムは強豪に機能したか】

 最大の焦点は、両ウイングバック(WB)にアタッカーを配置する3-4-2-1という基本システムが、強豪相手にどこまで機能したか、である。それは、昨年9月からスタートした強化試合におけるテーマであり、W杯本番における戦い方の方向性に大きく影響する重要な要素でもある。

 果たして、この試合を終えた日本はその部分においてどのような収穫と課題を得たのか。

 スコットランド戦から中2日で行なわれたこの試合に照準を合わせていた森保一監督は、予想どおり今シリーズにおけるベストメンバーをチョイスし、両WBの右に堂安律、左に中村敬斗というふたりのアタッカーを配置する3-4-2-1を採用。この両WBの人選は、昨年11月のガーナ戦以来、3試合ぶりのことになる。

 そのガーナ戦では、日本のハイプレスと奪ってからの縦に速い攻撃が機能した一方、ガーナの攻撃を受ける機会が少なかったこともあり、自陣で5バック化した時の守備の課題を確認できずに終わっていた。同じかたちで臨んだ昨年10月のブラジル戦の前半にその問題点が露呈した経緯があるだけに、個々の能力では確実に日本を上回るイングランドとの一戦は、その修正具合をチェックする絶好の機会と見られた。

 対するイングランドのトーマス・トゥヘル監督は、1トップにフィル・フォーデン、その下にコール・パーマーを起用。ふたりの攻撃的MFを前線中央に配置し、即興的なゼロトップ戦術で日本戦に臨んだ。主力のデクラン・ライスやブカヨ・サカら8人が負傷離脱したうえ、絶対的エースのハリー・ケインが練習中の負傷でメンバー外となったことを考えると、ある意味で苦肉の策とも言えた。

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