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サッカー日本代表のイングランド戦を前に、セルジオ越後「守田を呼ばない理由がよくわからない。本番では絶対に必要だ」

  • 渡辺達也●構成 text by Tatsuya Watanabe

セルジオ越後の「新・サッカー一蹴両断」(29)

スコットランド、イングランドとの2連戦に臨む森保一監督 photo by Kyodo Newsスコットランド、イングランドとの2連戦に臨む森保一監督 photo by Kyodo News

 間近に迫ったサッカー日本代表のスコットランド戦(現地時間3月28日)とイングランド戦(同31日)。北中米ワールドカップ本番のメンバー選考に向けた最後のサバイバルの舞台となるが、ケガ人も多いなか招集された選手の顔ぶれについて、おなじみのご意見番・セルジオ越後氏に話を聞いた。

【過去の"批判"が原因とは思わないが...】

 長期離脱中の遠藤航(リバプール)や南野拓実(モナコ)をはじめ相変わらずケガ人が多く、森保一監督は今回も呼びたい選手を全員呼べなかった。特に、久しぶりに招集されたと思ったら、すぐに不参加が発表された冨安健洋(アヤックス)の状態は心配だ。

 ただし、招集された選手の顔ぶれを見ると、極端に手薄なポジションはない。大きな大会ならともかく、この2試合だけなら、誰が出てもある程度の仕事をしてくれるんじゃないかという期待感がある。チームを勝たせるようなスターがいるかどうかはまた別の話だけど、昔に比べて選手層は厚くなったね。

 そんななか、ボランチの守田英正(スポルティング)が選ばれなかったことが話題になっている。

 正直、僕も疑問だ。守田はアジア最終予選突破を決めた昨年3月のバーレーン戦以降、故障やコンディション不良が続き、代表から遠ざかっていた。でも、今は違う。所属クラブでは先発の座をキープし、チャンピオンズリーグの準々決勝進出に貢献している。たくさんいる欧州組のなかでも、今季もっとも高いレベルでプレーしている選手と言っていい。その守田が呼ばれない一方で、所属クラブであまり試合に出ていない選手が呼ばれているのだからね。

 森保監督は会見で「(守田は)いつでも代表の舞台に戦力として入ってこられるだけの力はあると評価しつつも、全体の競争のバランスも見ている」と言っていた。わかるような、わからないような、日本人らしい曖昧なコメントだ。長く主将を務めてきた遠藤が不在の状況で迎える貴重な強化試合。実力、経験ともに申しぶんのない彼を使わない理由はよくわからない。

 一部では、2024年のアジア杯敗退後に守田が発した「もっと外からこうしたほうがいいとか、チームとして徹底しようとかがほしい」というコメントが監督批判だと波紋を広げたため、それが原因ではないかという声もあるそうだ。

 確かに、森保監督はどれだけ鈴木優磨(鹿島アントラーズ)がすばらしい活躍を続けても、頑なに日本代表に招集しないので、そういう憶測が出ても仕方ない。でも、守田の場合はアジア杯後も代表に呼ばれていたので、さすがにそれは違うんじゃないかな。そもそも守田のコメント自体、自分の意見を主張しないと生き残れない海外では、そんなに珍しいものじゃない。

 いずれにしても、僕の考えでは、守田は絶対にワールドカップ本番に必要。いくら日本の選手層が厚くなったといっても、ケガでもない彼を呼ばずに本大会を勝ち抜けるほどの余裕はないと思う。

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著者プロフィール

  • セルジオ越後

    セルジオ越後 (せるじお・えちご)

    サッカー評論家。1945年生まれ、ブラジル・サンパウロ出身。17歳の時に名門コリンチャンスのテストに合格し、18歳の時にプロ契約を結び、MF、FWとして活躍した。「エラシコ」と呼ばれるフェイントを発案し、ブラジル代表の背番号10を背負った同僚のリベリーノに教えたことでも有名。1972年に日本リーグの藤和不動産(湘南ベルマーレの前身)から誘いを受け、27歳で来日。1978年から日本サッカー協会公認の「さわやかサッカー教室」で全国を回り、開催1000回以上、のべ60万人以上を指導した。H.C.日光アイスバックスのシニアディレクター。日本アンプティサッカー協会最高顧問。公式ホームページ【http://www.sergio-echigo.com】

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