サッカー日本代表、ワールドカップまであと6カ月 福田正博が考えるレベルアップのカギはセットプレーとPK (2ページ目)
【三笘が戦列復帰、冨安がアヤックス入り】
そのプレミアリーグでいえば、三笘薫(ブライトン)がようやくピッチに戻ってきたことは、日本にとって朗報だ。足首の故障で戦列を離れ、すぐに戻ると言われながらも長引いて9試合も欠場していた。三笘はもはや日本代表入りのためにアピールする立場ではないだろう。プレミアリーグの実戦のなかでしっかりコンディションを整えながら、万全の状態で3月の強化試合を迎えてもらいたい。
復帰について、もうひとつうれしいニュースがあった。冨安健洋のアヤックスとの契約がまとまった。冨安はアーセナルでは主に左右のサイドバックとして活躍したが、故障に悩まされた。2023年に右ヒザを手術し、今年2月にも再手術を受けた。アーセナルで最後にプレーしたのは、途中出場した2024年10月5日のサウサンプトン戦。今年7月には双方合意のうえで契約解除となり、ケガからの復帰に向けて取り組んできた。
アヤックスとの契約によって冨安が再びピッチに立つチャンスを得たのはすばらしいことだ。ただし、だからといって冨安がすぐに日本代表に戻れるかといえば、それは難しいだろう。日本代表に戻るためには、まずはアヤックスで90分しっかりプレーできることを証明する必要がある。14カ月もピッチから離れていた冨安にとっては高いハードルだが、そこをクリアしなければ日本代表復帰の道は始まらないと思う。
冨安は前回W杯ではケガの影響でコンディションが万全ではなく、途中出場のリリーフ的な起用をされた。だが、当時と現在では日本の選手層は大きく異なっている。たとえば、冨安が45分はプレーできる状態だからと代表チームに復帰させた場合、彼が不在の間に存在感をアピールした選手たちのモチベーションに悪影響が出てしまうだろう。
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