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サッカー日本代表に過去の試合で見られなかった現象 スタッツは低調で遅攻ができなくなっている (2ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi

【日本ペースは立ち上がりのみ】

 ガーナ戦のスタメンから7人を入れ替えたこの試合の日本の布陣は3-4-2-1。ただし、純粋なアタッカーを両ウイングバック(WB)に配置する従来の編成ではなく、右サイドバックが本職の菅原由勢が右WBを務めた(左WBは前田大然)。

 対するボリビアの基本布陣は4-3-3。3-4-2-1の日本は、4-3-3の相手に対して前からプレスをかける場合は、1トップが相手のワンボランチを見て2シャドーが相手のセンターバック(CB)をマークするかたちをとる。この試合でも、基本的には1トップを務めた小川航基がボランチの16番をマークし、久保建英と南野拓実がCBの2番と4番にそれぞれプレスをかけた。

 ただ、この日のボリビアは守備的MFの6番(エクトル・クエジャル)が先発したこともあってか、自陣で守る際は15番(ガブリエル・ビジャミル)が高い位置に残り、6番と16番(エルビン・バカ)が横並びになって4-2-3-1(4-4-2)に変形。それにより、本来マッチアップする6番と鎌田大地の距離は通常よりも離れていた。

「日本のプレスやその強度は事前にわかっていたが、序盤からペースを握られて失点をしてしまったことで、選手たちに迷いが生じてしまった」

 試合後の会見でボリビアのオスカル・ビジェガス監督が振り返ったように、日本がいつものように開始から高い強度で前からプレスを仕掛けると、2分に鎌田が小川の決定機を創出し、続く4分には久保のクロスから鎌田が仕留めてあっさり先制に成功。その後も日本は試合の主導権を握り、23分には菅原のクロスに小川がヘッドで合わせ、バーに当たったボールを回収した南野がシュートを放つ惜しいシーンも作った。

 日本にとっては上々の立ち上がりに見えたが、日本がプレス強度を落としたことと、ボリビアが「我々のFWを日本のMFに近づけるような戦い方に変えた(ビジェガス監督)」ことにより戦況が少し変化した。試合開始から15分間は54.4%、その後の15分も58.3%のボール支配率を記録していた日本だったが、前半ラスト15分は45.1%に低下し、23分以降は前半が終了するまでシュートはゼロ。一転、ボリビアが日本陣内でプレーする時間が増加するようになっていた。

 結局、前半のボリビアのシュートは2本のみに終わったが、30分には日本陣内深い位置で鎌田のミスパスをカットした左ウイングの11番(フェルナンド・ナバ)が決定機を迎えている。そのシュートはわずか右に外れたが、振り返れば、それは試合結果を左右するような紙一重のシーンでもあった。

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