サッカー日本代表に長身FWが定着しなかった過去 平山相太やハーフナーを経て191cm・後藤啓介に期待 (3ページ目)
【伸び盛りの20歳に刺激あふれる環境】
そのうえで言えば、高さにスランプはない。攻撃のオプションとして計算できる。日本がパワープレーで長身選手が投入されてきたら、守備側はストレスを感じるだろう。これはもう、ヨーロッパや南米の強豪国も例外ではない。
相手がセットプレーにマンツーマンで対応する場合、長身選手が途中から入ることでマークにミスマッチが生まれることがある。191cmの日本人選手を180cmに届かない選手がマークする、という状況が生まれることもある。それによって、得点のきっかけが増える。ロングスローを攻撃の戦略に加えるのなら、「高さ」の価値はさらに増す。
話を後藤に戻そう。
今回の代表活動期間中に、上田に質問をしたという。
「(フェイエノールト監督のロビン・)ファン・ペルシに何を求められているのかを昨日聞いて、そういうのもあったからこそ今日のファーストプレーだったり、そのあとのプレーもうまくいったなって思います。無理にキープしなくても、ファウルでチームを押し上げるというのも、今日は近くで見ていて思いました。シンプルにプレーするっていうのもいいし。あとはもう、すべての選手を見ても、ミスしても気にしないっていう。代表だな、って思いました」
今回の日本代表には、オランダ1部で得点ランキングを独走する上田がいて、同じオランダ1部で実績を積む小川航基(NECナイメヘン)がいて、スコットランドで長くプレーする前田大然(セルティック)がいて、ドイツでキャリアアップをはかっている町野修斗(ボルシアMG)がいる。伸び盛りの20歳には、刺激にあふれる環境だ。
18日には国立競技場へ舞台を移し、南米のボリビアと対戦する。
「練習から森保さんに使いたいって思わせるプレーをして、チャンスを自分でつかみたい」
今回の活動には後藤を含めて5人のストライカーが招集されているが、その後方では細谷真大(柏レイソル)、大橋祐紀(ブラックバーン)、古橋亨梧(バーミンガム)らが列を成している。2025年は代表のユニフォームを着ていないが、浅野拓磨(マジョルカ)も2大会連続のワールドカップ出場を狙っている。
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