サッカー日本代表、E-1選手権優勝も戦術面は変わらぬ残念な実情 3-4-2-1の問題点を露呈 (3ページ目)
【守備面でアピールした選手たち】
守備陣では、GK大迫敬介が好パフォーマンスを披露した。とりわけ84分には、至近距離から浴びた18番(イ・ホジェ)のボレーシュートを抜群の反応でビッグセーブ。中国戦の早川友基と同じように、勝敗の行方を左右するシュートストップでチームを救った。ジャーメインとともに、勝利の立役者と言える活躍ぶりだった。
また、その直前には3番(イ・テソク)の意表を突いたロングシュートに対して落ち着いた処理でボールを弾き出し、相手の執拗なクロス供給に対しても正確なハイボール対応を披露。DF陣に安心感を与えたという点においても、評価に値する。
この試合では、日本が韓国の圧力に押された展開だったため、ロングキックで味方にボールを届けようとしたシーンが多かったが、数少ないビルドアップの場面でも大きなミスもなく、攻撃面においても及第点の出来。しかも、これまでの2試合とは違って日本が相手の猛攻を受けていただけに、勝利への貢献度も高かったと言える。
決勝点をアシストした相馬勇紀も、存在感を示したひとりだ。この試合では攻撃回数が少なかったのでオフェンス面の見せ場こそ少なかったが、押し込まれた後半は最終ラインまで下がってディフェンス面で貢献。デュエルにおいても強さを証明することができた。
ホンコン・チャイナ戦でもジャーメインのゴールを2度アシストするなど、クロス供給を含めたキック精度は相変わらず。今大会では2試合でゲームキャプテンを務めたことも、本人にとっては大きな経験になったはずだ。
その他では、3バックの一角としてスタメン出場した古賀太陽も安定感を見せた。しかも、77分からは左ウイングバックにポジションを移すなか、スムースにタスクをこなす柔軟性も示し、特に80分の相手のスルーパスに対して抜け出しそうになった相手を中に絞って食い止めたワンプレーは、古賀の守備センスのよさを証明するものだった。
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