サッカー日本代表を韓国はどう見ているのか? E-1選手権での監督、選手、メディアの反応 (4ページ目)
「全体的に今日の両チームを比べて見た時、韓国の選手たちがよりよかったと思う。日本は自らが持つ長所を発揮できなかった。シュート、ボール保持率などすべての数値で我々が上回った。いくつかのシーン以外で、韓国の守備を困らせることができなかった。日本は我々のチームに大きな困難を与えることができなかった。韓国は集中力が落ちて失点した」
「日本は(森保一監督の下)ずっと同じシステムを維持してきた。新しい選手が入ってもマニュアルがある。我々は(テストとして)3バックで3試合を行なった。今日結果を出せなかったのは残念でファンに申し訳ないが、我々の選手たちに希望を見た」
ホン監督としては「自分はA代表監督であり、育成世代から上がってきた選手を起用し、マネジメントする役割」「日本のほうが長期政権なのだから、現時点では一日の長がある」という考えだった。しかし、韓国メディアはあくまで「なぜ日本に敗れるのか」と強く問う。試合後の韓国代表会見は、この応酬だったように感じられた。
韓国側が見る「日本の1軍」はいまや韓国とは違い、欧州組で11人を構成できる。FIFAランキングでも17位とアジアトップを走る。その"影"はやはり濃く、韓国を追い詰めている。監督とて批判に対してやり返さなければ、メディアに屈することになる。そんな日本の存在感を感じた日韓戦だった。
著者プロフィール
吉崎エイジーニョ (よしざき・えいじーにょ)
ライター。大阪外国語大学(現阪大外国語学部)朝鮮語科卒。サッカー専門誌で13年間韓国サッカーニュースコラムを連載。その他、韓国語にて韓国媒体での連載歴も。2005年には雑誌連載の体当たり取材によりドイツ10部リーグに1シーズン在籍。13試合出場1ゴールを記録した。著書に当時の経験を「儒教・仏教文化圏とキリスト教文化圏のサッカー観の違い」という切り口で記した「メッシと滅私」(集英社新書)など。北九州市出身。本名は吉崎英治。
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