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サッカー日本代表を韓国はどう見ているのか? E-1選手権での監督、選手、メディアの反応 (3ページ目)

  • 吉崎エイジーニョ●取材・文 text by Yoshizaki Eijinho

【「日本は一貫した継続性を持ってきた」】

 一方、試合後の会見では、韓国メディアからホン・ミョンボ監督に対しこんなストレートな質問も飛び出した。

――(韓国)選手たちのプレーを見ると、ボールキープ能力、パス精度、体のぶつかり合いで押されているのが見えた。日本選手たちと実力の差がさらに広がっているのではないでしょうか。

 ホン監督は質問に頷く様子を見せつつ、こう答えた。

「私も日本に長くいた。継続的に両国サッカーの比較分析を多く行なってきたが、率直に言って幼い頃からの教育が違う。その部分はどうしようもないと思う。日本はこれまでも試合の勝敗に関係なく1990年から一貫した継続性を持ってきた。しかし我々は危機的状況が来たり(来ると方針を変え)、一度でも勝ってしまうと結果に満足してしまうことがあった」

 計画性の違い、という点を指摘した。韓国では「90年代後半以降の日本サッカーの成長の秘訣」としてよく語られる点だ。ただしホン監督は「韓国選手も成長している」「フィジカルの強さと言うのは、人によって見方が違うもの」と言って自国選手をかばうことも忘れなかった。

 日本に負けた、という点を責めるメディア。一方で「すべてが悪かったわけではない」と反論するホン・ミョンボ。その傾向がより明らかになったのは、この会見で筆者から質問を投げかけた際のことだった。

「90年代からの日本の分析とは別に、今日の試合の日本をどう見たのか。そして印象的な選手は?」

 図らずも、ホン監督に"火を点ける"かたちになった。自国メディアの前で日本戦敗戦後に日本を無駄に褒めたり、といったマネはできない。ホン監督は強い口調でこう話した。

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