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サッカー日本代表を進化させたドリブラーベスト5 「なぜ取られない」「緩急が独特すぎる」 (5ページ目)

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko

1位 三笘薫(ブライトン)

 三笘薫を最初に見たのはコロナ禍でしたよね。その時のインパクトは半端じゃなかった。ハーフウェーラインくらいからボールを持って、ドリブルで一気にゴール前に持っていくとか、最後の3分の1だけじゃない推進力。あれは強烈でしたね。

 プレミアリーグに渡って、今季日本人最多ゴール記録を抜き、ゴールという結果を取りつつ、アシストもできる。さらに守備力もつけてきていて、凄まじい成長度だと思います。

 彼のドリブルの緩急も独特すぎますよね。ボールを運びながら相手の重心をずらして一回で抜き去ることができる初速の爆発力は、相当なパワーがあります。

 ただ、彼のドリブルの映像を見て、理屈はいくらでもつけやすいと思うんですけど、本当に止められない理由は理屈じゃないと思うんですよね。その理由は実際に対峙して抜かれてみないとわからない。でもサッカーはその理屈じゃないところが面白いと思います。

 三笘のような日本人のドリブラーがプレミアリーグでこれだけ活躍できる時代が来るなんて想像もしていなかったし、プレミアに日本人がいること自体も想像はしていなかった。だけどそれが日本のサッカーの進化だし、さまざまな方の尽力があってレベルアップした結果だと思います。

著者プロフィール

  • 水沼貴史

    水沼貴史 (みずぬま・たかし)

    1960年5月28日生まれ。埼玉県出身。浦和南高校、法政大学で全国優勝を経験。JSL日産自動車でも数々のタイトルを獲得し、チームの黄金時代を築いた。日本代表では国際Aマッチ32試合出場7ゴール。Jリーグスタート時は横浜マリノスで3シーズンプレー。引退後は、横浜F・マリノスのコーチや監督を務めた。現在は解説者として活躍中。

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