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サッカー日本代表のストライカー3人を豊田陽平が徹底分析 小川航基の「伏線」とは? (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【大橋祐紀は「誰よりもストライカー」】

 一方で、豊田がJリーグでずっと注目してきたふたりのセンターフォワードが、2026年ワールドカップ、アジア最終予選の代表メンバーに選ばれている。

 ひとりはオランダでゴールを量産している小川航基(NEC)だ。

「小川選手は、ジュビロ(磐田)にいた頃から"駆け引きしているな"と思ってゴールシーンには注目していました。自分に近い駆け引きのポジショニングで点を取っていたので興味もあって」

 豊田はそう言って、こう続けた。

「小川選手が考えてやっていたのか、それは知りませんけど、前半から伏線が張られているんですよ。それを後半になって回収している。マーカーとの駆け引きで、しっかり背後を取れていて、高さもある。"ワンタッチゴーラーだな"って思いました。一時、うまく点が取れなかったのは、足元のうまさを生かそうとしすぎて、切り込んでのシュートとか、意固地になっていたように見えました。点を取るポジションの選手の伏線が作れなくなって......。でも、今は無理なく点が取れていますね」

 事実、小川は直近の中国戦でも、主にポジショニングで勝利することによって、こともなげに2得点を決めたように映った。ゴールへのアクションを単純化することで怖さが増した。

 豊田が注目していたもうひとりは大橋祐紀(ブラックバーン)だ。

「湘南(ベルマーレ)でプレーしていた時から、ずっと気になっていました」

 豊田はそう明かし、大橋について称賛していた。

「足を使えるストライカーで、"ムーブ系"と言うんですかね? 動きの質が高い。高さもあって、ポストも収められて、守備もしっかりでき、何でもそつなくこなせる。それだけに、点取り屋というよりは潤滑油のように扱われることも多かったかもしれません。(湘南に)町野(修斗)選手(現キール)wがいたのはあるんでしょうけど、セカンドストライカーのところをやる印象ですが、僕は"誰よりもストライカーだな"と思っていました」

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