ワールドカップ最終予選、サッカー日本代表の勝敗を識者が予想「全試合、全力投球」するべきか? (3ページ目)
カギを握るのは「初戦の中国戦」と「2連戦の初戦」
浅田真樹●文 text by Asada Masaki
7勝2分1敗
W杯のアジア枠は、従来の4.5から8.5へと大幅増。アジア最終予選の方式も、前回大会では6カ国×2グループだったが、6カ国×3グループで行なわれることになった。
つまり、前回大会までなら最終予選前に敗退していたような国まで進出してくることになり、レベル的には各グループとも"薄まる"と思っていたのだが、サウジアラビア、オーストラリアと同組になったことで、幸か不幸か、前回程度のレベルが保たれた。アジア最終予選3グループのなかでは、日本のグループが最激戦区だろう。
とはいえ、日本が実力上位であることに変わりはない。
W杯に出場するには、グループで上位2カ国に入ればよく、全勝する必要はないのだから、仮に取りこぼす試合があったとしても(というより、きっと取りこぼすはずだ)、どっしりと構えていることが肝要だ。
ただし、過去の傾向から見て日本が負けやすいのは、「最終予選の初戦」と、「2連戦の初戦」。これらの試合については、あらかじめ注意しなければならない。
まずは「最終予選の初戦」だが、日本は過去2回の最終予選で、いずれもホームゲームでありながら中東勢に不覚を取っている。
日本代表に海外組が増加するなかで、まだヨーロッパのシーズンが始まったばかりの時期に迎える最終予選の初戦は、いろいろな意味で選手のコンディションが上がりきっておらず、どうしても難しいゲームになるのだろう。
今回の初戦は中国とのホームゲームであり、過去に敗れた中東勢と比べれば比較的くみしやすい相手だとはいえ、やはり注意が必要だ。
また、最終予選はすべてFIFAが定める国際Aマッチデーに行なわれるため、今年9、10、11月、来年3、6月にそれぞれ2連戦の計10試合を戦うことになるが、日本は過去、2連戦の初戦に敗れるケースが多く、これもまた日本が勝ち点を取りこぼしやすい試合だと言える。
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