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毎熊晟矢が100%信頼するレジェンドの存在「香川真司さんがピッチにいなかったら、代表にはなれていなかった」 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

【絶対にチャンスは来ると信じて...】

「初めて代表に行く時にちょっと緊張していたんですが、真司さんに『セレッソでやっているようなことをそのままやれば絶対に大丈夫だから』って言っていただいて。その言葉があったから、代表でも自分らしくプレーできていると思っています」

 実際に毎熊は、代表デビュー戦となったトルコ戦でふだんどおりのパフォーマンスを示し、アシストも記録した。

「あの試合はすごく集中してプレーできたと思いますし、堂安(律/フライブルク)選手や久保(建英/レアル・ソシエダ)選手とも、いい関係でやれたと思います。連係もそうだし、アシストという結果を出せたことも含め、自分にとっては大きい試合だったと思います」

 ポーカーフェイスに見える毎熊だが、実際はデビュー戦を前にして、緊張を隠せないでいたという。

「試合前日にスタメンを発表されてからは、ずっと緊張していましたね。でもスタジアムに向かうバスのなかで、緊張が覚悟に変わりました。日本代表としてプレーできることが楽しみだというマインドに変わっていったので、それもいい方向に働いたと思います」

 デビュー戦で結果を出した毎熊は、以降も継続的に代表に招集されることとなった。今年1月のアジアカップでも、堂々とメンバーに選出されている。

 そして、この大会は毎熊にとって、さらなる飛躍の場となった。

「昨年の9月から代表に呼んでいただいていますけど、1カ月近く活動するのはアジアカップが初めてだったので、行く前から成長できるチャンスだと思っていましたし、ただ行くだけで終わりたくないっていう気持ちがありました。

 最初はなかなか試合に出られませんでしたけど、絶対にチャンスは来ると信じて準備をしていましたし、その準備があったからこそ、3試合にスタメンで出ることができました。自分のなかでは、スタッフやほかの選手たちの信頼を少しは掴めた大会になったと思っています」

 それまで日本の右サイドバックは菅原由勢(AZ)が軸を担っていたが、グループリーグ第3戦のインドネシア戦から敗れた準々決勝のイラン戦まで、そのポジションに立ったのは毎熊だった。

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