宮本恒靖JFA新会長「激減した日本代表の地上波放送」をどうする? 「工夫を凝らし、適正な価格で」 (4ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Totsuka Kei

 さらには、いくつになってもスポーツを楽しむことができて、『もう一度、あのスポーツをやってみよう』という気持ちを抱く一助になりたい。スポーツ文化を広く豊かにしていく入り口となる役割を担えたら、などということを考えています」

 3月23日に就任会見を開き、翌24日には神戸でWEリーグを視察した。26日には北九州市へ移動し、U-23日本代表の国際親善試合を観戦。就任直後から精力的にスケジュールをこなしており、「まだ慣れていないことが多いので、なかなか自分の時間が取れなくて。今はゆっくり本を読みたいですね」と話す。

「電子書籍で読んでいるのですが、とても便利な反面、どこまで読んだのかがパーセンテージで出ますよね? あれがちょっと、味気ないかなあと思うんです」

 現役当時から変わらない穏やかな笑みが、その表情に広がる。周囲を包み込む暖色系のオーラで、47歳の新会長はサッカーを国民的関心事にしていく。

<了>


【profile】
宮本恒靖(みやもと・つねやす)
1977年2月7日生まれ、大阪府富田林市出身。1995年にガンバ大阪ユースからトップチームに昇格し、DF陣の主力として12年間プレーしたのち2006年にレッドブル・ザルツブルクに移籍。2009年からヴィッセル神戸でプレーし、2011年に現役引退。引退後はガンバ大阪U-23監督を経て2018年から2021年までトップチームを率いる。2022年に日本サッカー協会理事となり、2024年3月24日付で第15代会長に史上最年少で就任した。日本代表では長くキャプテンを務め、2002年と2006年のワールドカップに出場。日本代表=71試合3得点。

プロフィール

  • 戸塚 啓

    戸塚 啓 (とつか・けい)

    スポーツライター。 1968年生まれ、神奈川県出身。法政大学法学部卒。サッカー専誌記者を経てフリーに。サッカーワールドカップは1998年より7大会連続取材。サッカーJ2大宮アルディージャオフィシャルライター、ラグビーリーグワン東芝ブレイブルーパス東京契約ライター。近著に『JFAの挑戦-コロナと戦う日本サッカー』(小学館)

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る