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《独占》宮本恒靖JFA新会長インタビュー 強い日本代表を作り続けるには「長谷部誠のような人材」が突破口になる (3ページ目)

  • 戸塚 啓●取材・文 text by Totsuka Kei

【日本のライセンス講習の中身はまだ改善できる】

 2031年の女子ワールドカップだけではない。宮本会長はU-17やU-20の世界大会招致にも意欲的だ。「強い日本代表を作り続ける」ためには、育成年代の強化が欠かせないからである。

「私自身、1993年に日本で開催されたU-17世界選手権に出場しました。自国開催の大会に出場したい、結果を残したい、という気持ちは、自分を成長させてくれたと思っています。

 その後もU-20ワールドカップと五輪に出場しましたが、この年代で世界を経験することで、自分に何ができるのか、何が足りないのかがわかる。さらなるレベルアップのモチベーションを得ることもできます。

 日本国内での育成年代の国際大会となると、2012年のU-20女子ワールドカップが最後で、FIFAの大会では2016年のクラブワールドカップが最後です。育成年代の選手たちが、『自国開催の大会に出場したい』という意欲を持てるように。サッカーへの理解をさらに深めていくために。理解を深めていくための機会としても、国際大会の開催には大きな意義があります」

 将来の日本代表を支える選手たちを育成年代から強化していくのは、「強い日本代表を作り続ける」ための必要条件である。加えて指導者の海外進出も、日本代表の強化につながっていく。

 田嶋幸三前会長のもとでは、JFAのライセンスとUEFA(欧州サッカー連盟)のライセンスの互換性が進められてきた。「それについては、専門的に動いている方がいます。その動きがありながら」と前置きして、宮本会長はライセンス講習の中身に着目する。

「私自身は2014年にJFAのA級ライセンスを、2015年にS級ライセンスを受講しています。その一方で2013年から2014年にかけて、UEFAのBライセンスをFA(イングランド協会)のBライセンスのコースで受けました。

 自分が受講したものを比較すると、FAのBは日本のAに近い。また、UEFAのプロライセンスの中身は、日本のSの講習内容とちょっと違うとも聞きます。日本のライセンス講習の中身については、まだまだ改善できるとの印象はあります」

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