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ふたつの異なるW杯を経験した大久保嘉人だからわかる、日本代表がベスト8に行くための条件 (2ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun

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大久保嘉人は常に懸命なプレーを見せていたが...。AP/AFLO大久保嘉人は常に懸命なプレーを見せていたが...。AP/AFLOこの記事に関連する写真を見る 南アフリカとブラジルの2大会を経験した大久保は、それぞれの大会を通して、結果を左右したものが見えた。

「やっぱり、初戦の重要性かな。南アフリカ大会の時は、大会前の親善試合で負けまくって追い詰められたなか、本番直前に戦術とかスタメンとかすべてを変えて、初戦は『もうやるしかない』という状況でチーム一丸となって戦った。そこで勝てたことで、逆に自信が膨らんで、その後も戦うことができた。手のひら返しで称賛もされた。

 でも反対に、(初戦で)負けると批判されるし、(周囲から)いろいろと言われることでやっぱり焦ってしまう。焦ると、今までやってきたことさえ忘れてしまうというか、自信を持ってプレーできなくなる。初戦が持つ"試合の重み"を改めて感じた」

 もうひとつ、大久保が感じたのは、コンディションの重要性だった。

「ブラジル大会の時は、コンディション調整のアプローチを完全にミスったと思う。大会前の国内合宿であれだけ疲労が残るトレーニングをすれば、そりゃ影響が出ますよ。

 一方、南アフリカ大会の時はスイスでの直前合宿で調整して、その後はコンディションを落とさずに戦えた。ピーキングがうまくいったから、相手よりも走って、あのサッカーをやり続けられた。

 ブラジル大会でも(選手の)コンディションさえよければ、もしかしたらコートジボワール戦で逆転されたあとも、何かしら抵抗できていたかもしれない。戦術以前に、コンディションの差が大きかったと思う」

 ブラジルW杯のあと、チームは解散。これが大久保にとって、日本代表での最後の活動となった。

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