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日本代表はなぜこれほど強くなったのか? 中村憲剛・佐藤寿人に聞いた (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

── 特に優れていると感じるところはどこですか。

寿人 守備は強度も含めて、ワールドカップの時とは全然違いますよね。

憲剛 やっぱり、冨安(健洋/アーセナル)の存在が大きいです。彼が最終ラインに入って、ラインを高くキープすることで、FW・MF・DFの3ラインが非常にコンパクトになった。自分たちの陣地ではなく相手陣内で守備をして、こぼれてきたボールも高い位置で奪えているので、すぐに攻撃につなげられている。

寿人 本当にそうですよね。テレビで見ていても、画面に映っている選手の人数がめちゃくちゃ多いですから。それほどコンパクトにやれている。もちろんリスク管理の意識を持ちながらも、かなり高いポジションでできているのが大きいですよ。

憲剛 去年の9月のドイツ遠征の前に、コンセプトに関して「もっとスタッフからアプローチがあってもいいんじゃないか」という話を選手たちが提案した記事があったと思うんですけど、そこから森保監督が提示したものに対して、選手たちは各クラブでの経験値や考えを合わせながらコミュニケーションを取って、ワールドカップでチームを作っていたと思うんです。

 その結果がベスト16だったことを受けて、「じゃあ、ここからもっと上に行くためには」と考えた時に、チームのコンセプト・プレーモデルをしっかりと提示し、そこが明確になったことで、選手たちは守備も攻撃もやりやすくなったはず。それに加えて、個々のパーソナリティや武器というものを発揮できる状態にもなったのかなと。

 基準がものすごく高くなっていると感じますし、求められるものも高くなっている。毎試合メンバーが入れ替わることで、選手たちは生き残るために必死です。高いレベルの競争力が今の強さに結びついているのかなと感じますね。

── 新体制となった3月の試合では、まだ手探り状態にあるのかなと感じました。ですが、6月以降の試合では、戦い方が明確になった気がします。

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