谷口彰悟32歳、代表チーム最年長でもチャレンジャー「ガムシャラに、年齢にあらがっていきたい」 (3ページ目)
カナダ戦の日本代表だけを見ても、交代したばかりで体力のある選手と、前半から試合に出ているため疲労が見えはじめている選手がいて、どう守るのか、どうボールを奪いにいくのか、もしくはどの位置からプレスをかけるのか、どの位置でブロックを作るのかが、なかなか決めにくいところがあった。
そうした状況では、基本的にクラブでも、代表でも、自分はひとつ前のポジションの選手とコミュニケーションを取るようにしている。
センターバックである自分はボランチと、ボランチは2列目と、2列目はFWと、コミュニケーションを取ってもらうことで、どのような感覚を抱いているのか、どのように考えているのかを、うしろから前、前からうしろへと意思疎通を図って、解決策を見出すようにしている。
しかし、日本代表戦で、しかもフレンドリーマッチとなると、選手個々の能力や評価を見極める場でもあるだけに、途中出場した選手は、チームとしての勝敗はもちろん、自分も爪跡や結果を残したいという思いが強くなる。
その心境は、常に危機感を持っている自分自身も痛いほどわかるだけに、途中出場した選手に「リスクを冒さず、我慢してプレーしてくれ」とは言えないところがあった。
とはいえ、守備が評価されるセンターバックとしては、失点という目に見える数字も大切なだけに、カナダ戦でも1失点した自分自身に納得することができずにいる。それが、自分のなかでうまく消化することができず、モヤモヤとした感覚が残っていた。
それだけに、チュニジア戦は72分に途中出場して、2-0の無失点で終えることができて、少しばかり安堵した。
チュニジアについては、これから始まるワールドカップ・アジア予選や来年1月にカタールで行なわれるアジアカップを見据えて、経験を積める試合になると考えていた。チュニジアはアフリカのチームだが、身体能力的にも、取り組んでいるサッカー的にも、中東のチームに似た雰囲気があった。
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