AIでサッカーを変える! 東大卒のキックコーチ・田所剛之の最終目標は「デ・ブライネをうまくするレベルまで行きたい」 (4ページ目)

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

【デ・ブライネをうまくするレベルまで行きたい】

――これから田所さんがやりたいこと、最終的に目指しているところはあるんですか?

 最終的には、デ・ブライネみたいなクラスの選手をもっとうまくしたい。それが最近の目標ですね。今まではデ・ブライネを作るというのが目標だったんです。今は小学生対象が多いのでそれでもいいんですけど、最近は少しずつJリーガーを見ることが増えてきました。

 そうしたら代表選手も見られるようになりたいし、プレミアリーグのデ・ブライネのような選手たちにも関わってみたいと思うんです。そうなったらデ・ブライネを作るというレベルではなく、彼らをもっとうまくできるレベルでなければダメだと思っています。

――自身のレベルを上げていくためにはなにが必要だと思っていますか?

 データを取りながら、自分のトレーニングの理論を補強したいと思っています。やっぱり見た目だけではわからないんですよね。だからちゃんと関節のデータや力のデータを出したほうが見えてくるものがあるので、それをやっていきたいなと思っているんです。

――それは具体的にどうやって進めていこうと考えているんですか?

 今はAIの技術的な進歩がすごいので、映像から関節の角度データとかが出せるようになっているんですね。だからAIを使ってデータを取るということをやり始めています。最終的には僕の頭を介さず、時間も場所も共有せずにパーソナルトレーニングができるサービスを作りたいと思っているんですよ。

――それがあれば今より何倍もの人を指導できるようになりますね。

 すでにひとりでやるには体に限界を感じているので、これ以上パーソナルは増やせないし、スクールをやってもできて15人。頑張っても1年で数千人では甘いなと。もっと教えたいんですよ。

 それを月額2000円とか、中学生や高校生はお小遣いの範囲で続けられるくらいの料金設定でやりたいと思っています。自分自身、中学や高校の頃にキックや戦術などの知識をもっと勉強していれば、もっとやれていたなと思うんですよね。それは周りにいた選手たちにも感じていました。

 だからそういうサービスで、地方と都会の格差を埋めたいというのも僕が目標としていることです。じつは地元の高知県出身の現役Jリーガーがひとりもいないので、出したいという思いがあります。

――そのサービスはどのように実現しようと考えているんですか?

 スマートフォンに専用のアプリを入れて、それで取った映像からAIでデータを出して、そのデータをもとに今の課題を出して自動で練習のプログラムを組む。さらにその練習の映像から「課題の達成度は何%、もっとここを練習しましょう」とアプリが指導していく。そんなイメージですね。

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