次の目標はなでしこジャパンで世界と戦う 浜野まいかの最終目的地は「女子サッカーで歴史に残る選手になること」 (4ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

【熱さのあるプレーを見せてほしい】

「2月のShe Believes Cup(アメリカ)で1回ありましたよね。自分もあおばさんとのホットラインで崩すのはやりたいです。ゴールって本当に紙一重。ゴールが入るときってチャレンジが大前提にあって、その裏のパスがとおってゴールとなるか、カットされるか----。100%安全なパスだったら"入るかも"にもならない。だから"やっちゃえ!"っていうのは大事だと思っていて、それで入ったら1-0じゃないですか。自分は途中から出ることが多いから、なおさらこの"やっちゃえ!"っていう気持ちは持っていないとダメだと思ってます」

貪欲にサッカーと向き合い、確実に成長している貪欲にサッカーと向き合い、確実に成長している 代表活動時よりも、言葉数の多いことに新鮮さと驚きを抱きつつ、彼女のものの捉え方が見えてきた。そこに彼女の独特の感性が加わったときにプレーとして、どう表現されるのか。きっと想像を超えてくるに違いない。なぜなら彼女の最終目的地は「女子サッカーで歴史に残る選手になること」なのだから。

「自分にも想像できない選手が"それ"なんだと思います。今までにいないってことは誰にも想像できないもので、それはおのずと自然に(そういう選手に)なっているものなんでしょうね」

 試合後に悔し涙で顔をくしゃくしゃにしていた彼女はもうここにはいない。その時も感情がストレートに流れ込んできて熱いものが伝わってきたが、今の浜野はまた別の熱さが心の奥底にたぎっているように見える。

 昨今、うまい選手が増えた。それと反比例するようにピッチからは熱さが伝わりにくくなったように思う。浜野はその熱さをプレーで見せてくれそうな期待を抱かせる。枠からはみ出ることを恐れない----浜野にはそんなプレーを貫いてほしい。

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