次の目標はなでしこジャパンで世界と戦う 浜野まいかの最終目的地は「女子サッカーで歴史に残る選手になること」 (3ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 感覚派のようで、目標設定もしっかりと持っている浜野。目標を言葉で書き出すというのも有言実行するために浜野が意識していることのひとつ。

「AFC U-16女子選手権(タイ2019)でメンバーに選ばれた時に5点以上獲る!みたいな感じで部屋に書いて貼ってたんです。そしたら5点獲って得点王になった。中学2年のときも、レディース(セレッソ)のスタメンなんて絶対無理って思ってたんですけど、ベレーザ戦の1週間前にレディースに昇格して、たまたまケガ人が出て何故かスタメンで出られたんです。今は......書いてますけど、人に言ったら叶わないので内緒です(笑)」

 一つひとつ目標をクリアしてきた浜野も、とうとうなでしこジャパンの一員として世界と戦うチャンスを掴める位置にまでやってきた。

「一つひとつのプレーにかける想いが強くなった。球際ひとつで監督やコーチ、選手側からの印象って変わる。試合に出られていても常に危機感を持つようになりました。というか、危機感しかないですよ。大事なのは味方を信じて、信じてもらうこと。最終的に1対2で数的有利なときにどっちにパス出すかって考えたら、やっぱり信じてる方に出すじゃないですか。そういう場面で信じてもらえるように、トレーニングから自分の特長を出して『ここでもパスが届くんや』って思ってもらうこと。これは口で言っても無理だと思うんですよね」

 よく周りを見て、自分の立ち位置を理解している。同じようにU-20女子代表からなでしこジャパンに召集されているのが藤野あおば(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)だ。彼女はもうスタメンとしての地位を確立しようとしている。U-20時も呼応し合うプレーで得点を挙げてきた。この2人の化学反応をなでしこジャパンのピッチで見たいと期待するのは自然のことだ。

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