「地獄のような経験」「これがワールドカップの重圧なんだ...」谷口彰悟が31歳で初めて知った大舞台のプレッシャー

谷口彰悟（アル・ラーヤン／カタール）インタビュー＠前編

　2014年の加入以来、川崎フロンターレひと筋でプレーしてきた谷口彰悟。先のワールドカップでも日本代表の躍進に貢献した川崎のキャプテンは、なぜこのタイミングで海外移籍を決断したのか──。

　2022年末、カタールに飛び立つ前日に取材に応じてくれた谷口は、移籍の理由、ワールドカップでの経験、そしてＪリーグに対する想いを熱く語ってくれた。

　　　※　　　※　　　※　　　※　　　※

W杯後に海外移籍を果たした谷口彰悟この記事に関連する写真を見る──　まずは、カタールのアル・ラーヤンSCへの移籍を決断した理由について聞かせてください。

「海外に挑戦したい、という想いはここ数年、ずっと持っていました。年齢やタイミング的なこともあってなかなか実現しませんでしたけど、自分のなかでその想いはずっと消えなくて。どこかでチャレンジしたいという想いを持ち続けていたなかで、今回、そのタイミングになったということです」

──　31歳という年齢で、初の海外挑戦はかなり勇気のいる決断だったのでは？

「年齢的にはベテランの域に入っていますけど、それでもまだまだ成長できると思っているし、成長したいと思っています。ここ数年の自分のサッカーに対する姿勢を振り返ってみると、とにかく上を目指すことがすごく大事だなと、あらためて気づかされました。

　ワールドカップのピッチに立つということを目指してやってきて、今回、その想いが現実になったわけですが、それは目標を高く、志を高くして、日々やり続けてきた結果だと自負しています。だから、今回もそういう意識で、また新しい環境でスタートしたいと思っています」

──　行き先がカタールというのは、少し意外に感じましたが。

「もちろん第一優先はヨーロッパでしたけど、年齢的な部分もあって簡単ではなかったですし、仕方ないなという思いもあります。ただ、今回はすごく熱量を持って呼んでくれたので行くことに決めましたし、カタールでも成長できると考えています」