2022.06.05

日本代表の中盤をスペインの名指導者が称賛。「鎌田大地、原口元気の長所」とは?

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

「中盤の遠藤航、原口元気、鎌田大地の3人の組み合わせは、この試合、最高のアドバンテージだった。実に巧妙に攻守のバランスを保っていた」

 ミケル・エチャリはそう言って、日本がパラグアイに4-1で勝利した試合を称賛している。カタールW杯で同組になったスペインの"戦術指南役"も唸る出来だった。

「とりわけ、鎌田は際立っていた。ヨーロッパリーグのフランクフルトの試合でも、すばらしいプレーが目を引いた。攻守両面で戦術的な動きが高いレベルにあると言える。コンビネーションひとつとっても正しい選択ができており、プレー理解力が抜きん出て高い」

 エチャリはバスク代表監督(FIFA未公認)として、2015年12月に当時の最強FCバルセロナの選手を集めたカタルーニャ代表(FIFA未公認)を、カンプノウで0-1と下している。彼が採用した戦術は合理的で、その後の「バルサ破り」の原型のひとつになったほどだ。

 そのエチャリが見極めた「森保ジャパンの現在地」とは?

エチェリが鎌田大地と並んで「外せない選手」と評価した原口元気エチェリが鎌田大地と並んで「外せない選手」と評価した原口元気 この記事に関連する写真を見る 「日本は引き続き4-3-3を採用していたが、この日は遠藤をアンカーにした4-1-4-1にも近かった。攻撃の4枚は、積極的に横や斜めに動いて相手を幻惑した。また、サイドバックは遠藤と同じラインにいることが基本となっていた。そこで攻撃時には、2-3-2-3のような布陣になって、ゴール前に手数をかけ、押し込む形を作り出せた。

 前半5分の、人とボールの連動があるシーンは象徴的だった。

 左サイドへの展開から伊藤洋輝が攻め上がってマイナスへ折り返し、右外から中へ入ってきた堂安律が左足でシュートを打った。GKに防がれたが、ゴールを脅かし、連係のよさが凝縮されていた。左サイドをコンビネーションから崩し、サイドバックがクロスに入ったところ、トップの浅野拓磨、鎌田が相手ラインを押し下げるようにゴール前に入り、空いたスペースに堂安が入っていた。

 日本はパスの精度、強度で相手を上回ったが、チームとしての戦術的動きも常に優勢で、簡単にラインを突破している。