サッカー日本代表、カタールW杯本番のメンバーはこれだ! 識者5名が顔ぶれを考えた (3ページ目)

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4-2-3-1のほうが安定する

原山裕平(サッカーライター)

この記事に関連する写真を見るFW/大迫勇也、前田大然、上田綺世 
MF/三笘薫、浅野拓磨、南野拓実、久保建英、鎌田大地、伊東純也、家長昭博、堂安律 
MF/遠藤航、守田英正、田中碧 
DF/中山雄太、旗手怜央、長友佑都、冨安健洋、板倉滉、吉田麻也、谷口彰悟、酒井宏樹、山根視来 
GK/谷晃生、権田修一、川島永嗣

 希望というよりも、現実的な線で26人のメンバーを選んだ。

 まずフォーメーションを4-2-3-1に戻したのは、4-3-3はあくまで追い込まれたなかでのアジア最終予選仕様で、押し込まれる展開が予想される本大会では、ベーシックな4-2-3-1のほうが安定感を担保できると考えたから。

 前者のほうが前から奪いに行けるメリットがあるものの、やや腰が引けたとしても後ろの枚数が多いほうが「対世界」では得策だろう。

 GKは東京五輪を経験し、サイズ感や伸びしろも含め世界と渡り合えるだけのポテンシャルを秘めた、谷晃生を推す。川島永嗣には過去3大会の経験値を、この若いGKに伝える役割を期待したい。

 センターバックの4人と右サイドバック(SB)の2人は、最終予選でのパフォーマンスを踏まえても、序列が覆ることはないだろう。人材難の左SBは消去法で中山雄太とした。

 様々なポジションをこなせる旗手怜央は短期決戦では懐に忍ばせておきたい存在で、左SBに置いたがポジションはここでなくてもいい。衰えが指摘される長友佑都も、川島と同様の役割でメンバーに入れた。

 ボランチは遠藤航を軸とし、そのパートナーには守田英正を選択。田中碧を入れて3センターにもできる。図では遠藤のバックアッパーはいないものの、不測の事態には旗手でも、中山でも、板倉滉でも対応可能だ。

 人材豊富な2列目では、右の伊東純也は不動で、左ウイングでは機能しない南野拓実はやはりトップ下に置きたい。左に関しては三笘薫としたが、本来はスーパーサブ的に起用したほうがいいのかもしれない。

 実路線で選択したなかで、唯一独自性を出したのが伊東のバックアップに入れた家長昭博だ。近年のJリーグでは間違いなく最高のプレーヤーで、巧さと強さは群を抜く。

 新旧川崎勢が勢力を伸ばす今の代表を考えれば、このアタッカーを加えることでさらに機能性は高まるはず。それ以上にドイツ、スペインという世界のトップに日本最高のプレーヤーがどのようなパフォーマンスを見せるのか。そこが一番興味を惹かれるポイントだ。

 センターフォワードには大迫勇也、前田大然とタイプの違う2人を選択。ラッキーボーイ的な存在になりそうなのが上田綺世だ。フィニッシュワークの巧みさは大迫よりも上で、強国相手に意外性のある一撃をぶち込むかもしれない。

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