サッカー日本代表のカタールW杯での成績を識者5人が大予想。突破の可能性は? (4ページ目)

  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

2戦目もドローの可能性あり

 ひとつ言えるのは、現状維持では3連敗も十分にありうるという現実である。ただ、波乱はサッカーというスポーツの醍醐味。決して不可能はない。希望的観測ではあるにしても。

1分2敗
中山淳

 日本にとっては、過去最悪の組み合わせ。とりわけ初戦の相手が悪すぎる。

 抽選後も、森保一監督はベスト8以上を目標として公言したが、それは一度取り下げて、グループ突破を現実的な目標として、取り組み方を定め直すべきだろう。この組み合わせを見れば、それを批判する人はいないだろうし、そうでなければ、W杯だけを見る一般のファンを必要以上に失望させかねない。それは日本サッカーにとってマイナスになる。

 逆に言えば、もしこのグループで2位以上の成績を収めることができたなら、それはベスト8に匹敵する快挙として賞賛され、日本列島は歓喜に包まれるはずだ。

 それを前提に4チームの力関係を直視すれば、2強2弱が妥当な見方。近年のW杯に簡単な試合はないとはいえ、2強と2弱の間にあるギャップは小さくない。

 日本が2位以上の成績を収めるためには、初戦で勝ち点1以上を手にする必要があるが、どの相手に対しても最後まで手を抜かないドイツは、日本にとって極めて難しい相手になる。ハンス=ディーター・フリック体制後の現チームを見る限り、前回のような失敗を繰り返す可能性も低い。

 2戦目のコスタリカもしくはニュージーランドは、是が非でも勝たなければいけない相手。ただし、得点力不足の日本が、従来通りにボランチ3人を配置する4-3-3で挑んだ場合はドローの可能性が大。勝つためには、攻撃的布陣で戦う必要がある。

 スペイン戦は、普通にいけば東京五輪と同じような図式で展開するだろう。ただし、A代表の場合は、よりボールを保持する力に長け、決定力も備わっている。総合的にはスペインの実力はドイツを上回るだけに、できれば勝ち点4を手にした状態で臨みたいところだ。

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