水沼貴史が選ぶ「歴代日本人クロスの名手トップ10」中田英寿が上位に!
サイドからのクロスが、中の味方にピタリと合ってゴールが決まる! プロのテクニックのすごさを感じさせてくれるシーンだ。そんなプロの世界で、クロスがいちばんうまい選手は誰なのか。元日本代表で解説者の水沼貴史さんに、歴代日本人のクロスの名手ランキングを決めてもらった。
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左右両足で正確に蹴れるクロス職人・駒野友一は何位に入った? photo by AFLO10位 水沼宏太(横浜F・マリノス)
最近では "仕事人"なんて呼び方もされていますが、キックの精度もよく、決定的な仕事ができるようになったと思います。
イメージもちゃんとあって、速いボールや少しスピードを落としたボール、グラウンダーのボール、アーリークロスなど、色々な形を持っています。ボールが止まった状態から、いちばん仕事ができるタイプで、彼のところにボールが入れば「なにか起こるかも」と感じてもらえる選手になりました。
先日のJ1第17節清水エスパルス戦でも決勝ゴールをアシストしましたが、チームの攻撃の約束事のなかで、チャンスの時にシュートにつながる質の高いクロスをきちんと蹴れるようになりましたね。
(※水沼宏太選手は、水沼氏の長男)
9位 名良橋晃(元鹿島アントラーズほか)
日本代表でも鹿島アントラーズでも、サイドの上下動を何度も繰り返して、質の良いクロスを何本も入れてチャンスをつくった選手でした。
1998年フランスW杯で右ウイングバックをやっていた時などもそうでしたが、ワンタッチでクロスを入れるのがうまい。クロスに対してこだわりをもっている選手で、だからこそ当時のベルマーレ平塚(現・湘南ベルマーレ)から、ジョルジーニョ(ブラジル)がいた鹿島に移籍をしたわけですよね。
ジョルジーニョのプレーを見て、自分もああいうオーバーラップをして、あんな軌道のクロスを蹴りたいと。そんな選手としてのピュアなところが名良橋にはあって、僕はそこが良いと思いますね。
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