東京五輪のオーバーエイジ枠は史上最強か。過去の大会とは明らかに違う
これまでの"ゴタゴタ"が、まるでウソのような手際のよさである。
東京五輪に出場するU-24日本代表、いわゆる五輪代表は現在、登録メンバーへの生き残りをかけた最終選考の真っ只中にあるが、そうした24歳以下の選手に先駆けて、まずはオーバーエイジ枠(以下、OA)のメンバーが決定した。
その顔ぶれは、DF吉田麻也、DF酒井宏樹、MF遠藤航。いずれも現在、A代表でも主力中の主力を成すメンバーである。
ワールドカップなどと異なり、五輪にはFIFAが定める選手への拘束力が適応されないため、彼らを招集するとなれば、所属クラブとの交渉も簡単ではなかっただろう。にもかかわらず、これほどのメンバーを大会開幕のおよそ2カ月も前に発表できるとは、自国開催の五輪ともなると、仕事が早い。それが率直な印象だ。
東京五輪のOA枠には遠藤航(写真)をはじめ、吉田麻也、酒井宏樹とA代表の主力3人が選ばれた 過去の五輪を振り返ると、OAの招集を巡るトラブルが少なくなかった。
その内容はさまざまだが、要するに監督が望むOAの選手をチームに加えることができないという事態が、何度も起きているのである。
だが、今回は違った。
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