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東京五輪のオーバーエイジ枠は史上最強か。過去の大会とは明らかに違う (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

◆2008年北京五輪(グループリーグ敗退)
【OA枠】なし
 反町康治監督はMF遠藤保仁、FW大久保嘉人の招集を望んだが、選手自身のコンディションや所属クラブの事情により、実現せず。アトランタ五輪以来となる"純U-23代表"で出場することになった。

 五輪本番の成績は振るわなかったが、北京世代のその後の成長を見ると、OAが使えず、若い選手にチャンスが与えられたことがプラスに働いた、のかもしれない。

◆2012年ロンドン五輪(4位)
【OA枠】DF徳永悠平、DF吉田麻也
 五輪世代で人材不足だったセンターバックと左サイドバックにOAの選手を加えるという、ある意味で非常にわかりやすい選考となった。

 とはいえ、所属クラブとの兼ね合いもあり、OAの招集にはそれなりの制限があったのだろう。3枠すべてを使い切ってはおらず、さらには右サイドバックが本職の徳永を左での起用を前提に招集しているあたりに、関塚隆監督の苦労がうかがえた。

◆2016年リオデジャネイロ五輪(グループリーグ敗退)
【OA枠】DF藤春廣輝、DF塩谷司、FW興梠慎三
 手倉森誠監督は、大迫勇也などの海外組をOAで招集したいと希望したようだが、叶わず。A代表での国際経験が豊富とは言えないながらも、Jリーグで目立った活躍をしていた選手がOAで加わった。

 だが、結果的にOAの選手にミスも出て、チームはグループリーグ敗退。OAで出場した選手の経験不足が批判の的にもなった。

 こうして振り返ってみても、A代表の主力級がOAで3人そろった例は過去になく、それどころかOAを3人加えることにすら苦労することも珍しくなかった。

 過去6大会のうち、OAをひとりも入れなかった2大会はグループリーグ敗退。逆に、A代表の主力級を加えていた2大会では決勝トーナメント進出を果たしている。結果を求めるなら、OAにはA代表の主力級を入れるべき。少なくとも過去の歴史はそう教えてくれている。

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