日本サッカーは名FKキッカーが絶滅の危機。元祖名手・木村和司の嘆き (5ページ目)

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • photo by Getty Images

――FKもそれくらい練習すれば、いいキッカーもまた生まれてきますよね。

「ワシは現役の頃、FKだけの選手だと見られるのはなんとなく嫌だった。でも考えてみれば、それも一つの大きな武器なわけだよな。だからチームとしても、キッカーの練習はやらせたほうがええとワシは思う。やっぱり、チームに優れたキッカーがひとりもいないのはもったいない。これからの日本代表で言えば、建英と翔哉には信頼を勝ち取ってもらって、キッカーとしても代表を引っ張っていく存在になってほしいと思う」

木村和司
きむら・かずし/1958年7月19日生まれ。広島県出身。広島県工業高→明治大学→日産自動車→横浜マリノス(現横浜FM)でプレーし、数々のタイトル獲得に貢献。86年に国内からのプロ選手第1号となる。大学時代からプレーしていた日本代表でも活躍。国際Aマッチ54試合出場、26得点。ウイングやトップ下のポジションで多くの得点シーンを演出。とくに直接FKからのゴールは抜群の決定率を誇り、名シーンを多くつくった。引退後はフットサル日本代表、横浜FMの監督を務めた

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