2020.01.07

混沌のサッカー五輪代表レース。
ポジション別「序列」を読み解く

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Getty Images

 U-22日本代表は12月28日に行なわれたU-22ジャマイカ代表戦に9-0で大勝した。しかし、この試合に招集された23人の中で、アジアU-23選手権(1月8日~)に出場するメンバーはわずか5人(谷晃生/湘南ベルマーレ、岡崎慎/FC東京、旗手怜央/川崎フロンターレ、松本泰志/サンフレッチェ広島、杉岡大暉/鹿島アントラーズ)にとどまった。

 選ばれなかった18人の中で、山口瑠伊(エストゥレマドゥーラ)、小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)、中山雄太(ズウォレ)、安部裕葵(バルセロナ)、前田大然(マリティモ)の5人は、長期拘束することが難しい海外組だ。彼らのクラブ内での立場はさまざまだが、少なくともジャマイカ戦に招集した23人中、東京五輪代表の当落線上より下にいる選手が13人を数えることは確かだ。

 代表選考レースの軸は「招集したメンバーは現状のほぼベストと考えていい」(森保一監督)と言って臨んだ、昨年11月のU-22コロンビア代表戦のメンバーになる。だが、その試合で日本は0-2と惨敗した。

 すると、その直後に行なわれたA代表のE-1選手権(釜山)には、コロンビア戦には招集しなかった該当年代の国内組8人(小島亨介/アルビレックス新潟、渡辺剛、田川享介/FC東京、遠藤渓太/横浜F・マリノス、相馬勇紀/鹿島、森島司/広島、田中碧/川崎、古賀太陽/柏レイソル)を加えて臨んだ。

 そして、アジアU-23選手権には、ジャマイカ戦で2ゴールを挙げた旗手と齊藤未月(湘南)を加えている。

東京五輪には招集できない可能性もある久保建英(マジョルカ) 五輪本大会には、実力上位とおぼしき海外組、久保建英(マジョルカ)、堂安律(PSV)、冨安健洋(ボローニャ)、板倉滉(フローニンゲン)らを招集できない可能性がある。「誰が出場しても大丈夫なように層を厚くしている段階」とは森保監督の言葉だが、ここではいつになく混沌としている選考レースの構図を、ポジションごとにあらためて整理してみたい。

 まずGK。選考レースをリードするのは、2019年のコパ・アメリカ、チリ戦で代表デビューを果たした大迫敬介(広島)だ。先のE-1選手権でも香港戦に先発出場を飾っている。Jリーグでのデビューシーズンとなった今季、ほぼ年間を通して先発出場を果たした実績が光る。大迫は国内組ということもあり、オーバーエイジの選手が来ない限り、あらゆるポジションの中で五輪のスタメンに一番近い存在といっても過言ではない。