堂安、久保が入ってもコロンビアに完敗。だが、問題は選手ではない

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 東京五輪での金メダルを目標に掲げるU‐22日本代表。U‐22コロンビア代表戦は、国内で最初に行なわれる、お披露目を兼ねた一戦だった。A代表から堂安律(PSV)、久保建英(マジョルカ)を呼び寄せたことも手伝い、晩秋にしては暖かな陽が差し込むスタンドは、華やかなムードに包まれていた。

 ところがキックオフの笛が鳴り、程なくすると、スタンドは次第に静まり返っていく。コロンビアにすっかりゲームを掌握されてしまったからである。
U‐22日本代表に初参加した久保建英だが、不発に終わったU‐22日本代表に初参加した久保建英だが、不発に終わった この入りの悪さを森保一監督は試合後、「プレッシャーがあったかもしれない」と分析した。「アグレッシブにいきたかったが、日本で行なわれる初試合ということで選手は硬くなっていた」と、精神面をまず理由に挙げた。

 しかし、日本が苦戦しそうなことは、開始直後からピッチ上に、くっきりと明確な形になって現れていた。後方に人がダブつき、前方に人が少ない、とても攻撃的とは言えない陣形が目に飛び込んできたからだ。まさに受けて立つ体勢になっていたのである。

 その3-4-2-1の3バックは、開始直後から5バックに成り下がっていた。A代表(4-2-3-1)では4人いるアタッカーが、3人しかいないので、当然と言えば当然である。受けて立つことになった理由が選手の精神面というより、監督采配にあると考える方が遥かに自然な解釈だ。

「3バックも4バックも原理原則は同じ。連係、連動するサッカーを目指すことに変わりはない」と、森保監督は、その点について認めようとしなかった。前方に人数が少なければ、そして攻撃に幅がなければ、連係、連動することはできない。ポテンシャルの高い堂安、久保を加えたところで変わりないことは、試合内容によって証明されていた。

 選手の責任にするな、と言いたくなった。それでも前半はなんとか耐えしのいだが、後半2分、コロンビアにあっさり先制点を奪われる。

 後半14分に奪われた追加点は、見るも無残な失点シーンだった。パスを縦横無尽に10数本つながれ、完璧に崩された挙句、余裕をもってゴールを割られてしまったのだ。両者の差を見せつけられた屈辱的な瞬間だった。「五輪で金メダル」などと言うなと叫びたくなった。

1 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る