3試合連続ゴール中の大迫勇也。エース好調の要因はふたつある
パラグアイ戦で先制点を挙げた大迫勇也が好調だ。
パラグアイ戦で先制ゴールを挙げた大迫勇也 2シーズン目を迎えたブレーメンでは、ここまでドイツ杯1試合、リーグ戦3試合の合計4試合に出場し、そのうち3試合で得点。直近のアウクスブルク戦では2得点を挙げている。ドイツでの2試合連続得点はケルンに所属していた2018年3月以来のこと。パラグアイ戦まで含めれば、3試合連続得点中なのだ。
「2試合連続は久しぶり? あれ、そうだっけ。(パラグアイ戦で)3試合連続と言っても、これも別の試合だからね......」
どこ吹く風ではあるが、ストライカーの表情は明るい。
好調の要因はふたつある。ひとつはフロリアン・コーフェルト監督からFWとして絶大なる信頼を寄せられていることだ。
かつての大迫には、器用な選手である一方、シュート技術だけがその器用さに追いついていない印象が強かった。ボールを受けて、シュートモーションに入るまでは完璧なのだが、ミートしたあとにため息をつく、ということが多かった。実際、2014年にドイツに渡ってから、シーズン最高は7得点にとどまっている。ケルン時代は、得点力よりも、どこのポジションでもこなせる器用さを評価され、サイドや中盤などさまざまな役回りを経験した。
だが今季、コーフェルト監督は大迫を1トップ、もしくはトップ下で起用。大迫も「去年から話し合っていて、今年は真ん中しかやらない」と宣言した。しかも、タッチ制限などもなく、自由なプレーを許可されている。大迫は「やっていて楽しい。自由にさせてくれるっていうのが一番かな」と、満足げだ。信頼を重責と捉えるのではなく、喜びとして結果につなげているのだ。
もうひとつがコンディションだ。1月のアジアカップで負傷したこともあって、ブレーメンはこの夏のコパ・アメリカへの大迫招集を拒否した。その結果、時間的余裕が生まれ、プレシーズンのキャンプにフル参加することができた。それによりチームとの一体感が強まり、連係が生まれた。フィジカル的にもチームメイトと同じ状態で過ごすことができている。「初めから全部こなせたことがとても大きい」と、大迫も言う。
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